♯49 社会人大学人見知り学部卒業見込/若林正恭
オードリー若林のエッセイがメチャクソ面白い!
との情報を仕入れてさっそく読んでみたんですが、面白いよりも切なくて愛おしくて泣きそうになった。若林を優しく包み込んであげたくなるような謎の母性が溢れでてしまいました。
人見知りでめんどくさい性格の若林の生きづらさと、それをひとつづつ、少しずつ受け入れて飲み込んで前進して行く過程がゆっくりユーモラスに描かれていて若林ファイトーーーーー!!!と背中を叩きたくなりつつ、本当は自分が若林に背中を押されていたんだなぁと全部読んでから気がついた。
しかしながら、誰であれ若者の時ってこんな感じにもがいて自分を探してるようにみせかけて彷徨っているようでとくに前進も出来ていないようなモラトリアム期間って少なからずあるよね?
若林が20代の頃に染みていたカートコバーンの曲が今では染みない みたいに描いてたけど
わたしも浅野いにおの漫画読みまくって銀杏BOYZ聞いてた頃って完全にモラトリアムこじらせてた気がするもん。
今では何でこんな歌詞に感動していたのか自分大丈夫か?って思うけど。
今時の若者ってモラトリアムってあるのかな?
あいみょんとか聴いてるのかな?
【ポジティブな人ってさ、ネガティヴな人をポジティブな思考に変えようとするけどそれ違うんだよ。
ぼくらのような人間はネガティヴで考え過ぎな性格のまま楽しく生きられるようにならなきゃいけないんですよ。】
この言葉にハッとさせられまくり。
自分の性格のせいでなんとなく社会で生きづらいなぁと感じているそこの貴方にも
ポジティブクソ野郎で自意識過剰な自己愛のせいで逆に生きづらいと感じているそこの貴方にも!
自分の性格は変えられないし、他人の性格も変えられないんだからそれを受け入れてただ楽しくありのままにコントロールしていくしかねぇんだからまぁうるさいこと言わずにゆるーくファイトしよや?
って強いメッセージを受信した気がしました。
学園祭で楽しんでいる人を馬鹿にしていた若林。
金持ちの道楽を馬鹿にしていた若林。
スタバでグランデを頼めない若林。
美味しいものにお金をかける人を馬鹿にしていた若林。
何をしても心から楽しめず、周りの充実している人を常に上から小馬鹿にして生きていた若林が、今あの時に戻ったら友達とバーベキューに行けた気がする。
という最後の何でもない一文に号泣しました。
この本、30代の今読めたことがまたタイミングが良かった気がする。
20代の頃に読んでいても何も自分には入ってこなかったと思う。あの頃の銀杏BOYZのように。
若林の事を優しく包み込んであげたいっていったけど
包み込んであげたいのはあの頃の自分なんでしょうね!
by lovwtt33 | 2019-03-24 11:22 | ◆Book◆