#47 パン屋再襲撃/村上春樹

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あー好きだわ。なんか今までごめんなさい。わたし間違ってた。

って思った。

わたくし村上春樹の本は何冊か読破していたんだけど、この人って何が面白いのか全くわけわからん!って思ってどこか変なものを見るような、怖いもの見たさみたいな感覚で読んでたんだけど、この本を読んで全ての謎が解けたぜ!って感じた。


そもそもなんでわたしがアンチハルキスト寄りだったかというと、この方の作品て非現実的なことが起きまくるし、いきなり登場人物どっかにいなくなるし
物語の起承転結がまるでないし、会話がわけわからんし、主人公だいたい孤独なくせにモテまくりだし、いつもセックスしてるし女は美人で20代前半だし、腹減ったからってバーいってチーズとナッツでお腹満たすし、もう本当ギャグかよってくらいで小馬鹿にしていた部分があったから。

でもこの本読んでアンチハルキストからハルキストになってしまったってくらい張り手くらった感覚で面白かった。

わたしが1番好きな日常の何気ない生活の中に潜む何気なくない、面白さ。

人間って、こんなにアホで面白くて暖かいんだよってことを教えてくれる、ホカホカ暖かい本だった。


この本は【パン屋再襲撃、像の消滅、ファミリーアフェア、双子と沈んだ大陸、ローマ帝国の破壊.1881年のインディアン蜂起.ヒットラーのポーランド侵入.そして強風世界、ねじまき鳥と火曜日の女たち】
の6つの物語の短編集。

どのお話も面白すぎてページをめくる手がときめいてた。
とくに好きだったのがファミリーアフェアというお話。あらすじは、親元を離れて一緒に暮らす兄と妹の何気ない日常に、「妹が結婚する」というアフェアが舞い込んできて、皮肉たっぷりな兄と、ちょっとマリッジブルーにかかってる、しっかりものの妹のお話。

妹が兄に婚約者の渡辺昇を紹介するも
何となく馬が合わない兄と婚約者。

妹に幸せになってほしい気持ちと
一緒に暮らしていた妹が結婚して焦燥感にかられる気持ちをユーモラスにリズムよく描かれていて好きだった。

村上春樹の作品は、これから面白くなって行きそうなところでスパッと終了する。ってよく聞くけどまさにその通りだなって。
その後のストーリーは読み手の貴方に託します。
僕は考えておりません。よろしくね!
じゃないけど、毎度毎度こんな感じだよね。
いきなり話終わるし、いきなり誰かがいなくなるし
あの人どーなったん?!この話結局どーなったん?!
なんか全然スッキリしないしハッピーエンドじゃないんですけど。
っていつも思ってたけど
そもそも人生って、日常ってそんなもんだよね。みたいな。1番面白いのって旅行とかイベント事とかそういった類のものじゃなくて、日常の何気ない行動とか会話とか、いつもとちょっと視点を変えてみることで発見する小さな出来事とか。
人生に起承転結なんてとくにいらないでしょう。


村上春樹の作品ほど非現実的に見えて実はどの作品よりも現実的な物語って無いのかもしれない。
と、感じた1冊でした。


今年の目標は村上春樹を片っ端から読み漁ることが目標なので、次いってみましょー!!!!!!!

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by lovwtt33 | 2018-06-20 10:39 | ◆Book◆